令和3年1月4日

令和3年 新春のご挨拶

会長新春のご挨拶

会長新春のご挨拶

謹んで新春のご挨拶を申し上げます。

日頃は弊会に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

旧年中、問屋・特約店様をはじめ流通に携わる皆様には、コロナ禍においても、製品販売にご尽力を頂きましたことに深く感謝申し上げます。また、菓子業界を初めとするユーザーの皆様にも、変わらずのご愛顧に心より御礼申し上げます。

この度の新型コロナウイルスにより、経済活動は大幅な縮小を余儀なくされました。その影響は広範囲かつ甚大であり、私ども砂糖業界も例外ではありません。

昨年4~6月期は、いわゆる「巣ごもり消費」により、家庭用製品の販売は健闘したものの、外食・観光需要の低迷、インバウンド需要の消滅等により菓子・飲料等の売上が激減したことから、出荷量は対前年比で約13%減少しました。

その後も、7~8月の感染再拡大により消費低迷が続いたことから、7~9月期でも対前年比で7%近く減少しました。その結果、農林水産省発表の令和元(2019)砂糖年度の消費量は対前年度比で11万トン以上減少し、172万1千トンとなりました。

昨年度までの3年間で消費が9万トン減少したことを「危機的状況」と申しましたが、今回は僅か1年間で10万トン以上の減少となっております。

しかし、このような厳しい状況においても、精糖工業会会員各社は、国民の基礎食品である砂糖の安定供給に努め、また、調整金負担を通じて糖価調整制度における責任を果たしてまいる所存です。足元においても新型コロナウイルス感染症が収束する気配はなく、厳しい状況が続いていますが、政府や自治体も様々な施策を講じており、当業界と致しましてもこの難局を乗り切ってアフターコロナに繋げてまいりたいと存じます。

砂糖消費の減少には、不公平な調整金負担による異性化糖・加糖調製品の価格優位性という制度的要因があることも無視できません。精糖工業会では昨年、この改善に向けて「制度運営にかかる財政負担」、「異性化糖調整金のあり方」、「加糖調製品対策」の3点について提言した要請書を農林水産省に提出し、政策統括官にも直接ご面会して要請いたしました。また、令和2(2020)砂糖年度の指定糖調整率等の決定についても、コロナ禍による業界の厳しい状況を踏まえた対応を政策統括官に強く求めました。

その結果、異性化糖調整金については、品質格差係数など調整金算定方式の見直しに加え、令和4(2022)年1月からは異性化糖二次調整金の改定が行われる予定であり、調整金賦課に向けた前進がみられました。また、今年度の指定糖調整率・砂糖調整基準価格は昨年度と同額に据え置かれました。

農林水産省ご当局のご理解とご決断に対し、深謝いたす次第です。

しかし、まだ解決していない問題があります。それは「国内産糖と輸入原料糖の需給バランスの悪化」です。

砂糖消費量が減少する一方で、国内産糖の生産はてん菜糖を中心に堅調であることから、原料糖の輸入量は大きく減少し、その結果、調整金収支が悪化しております。

調整金収支は、かつても悪化したことがあり、その時の教訓から、てん菜糖の交付金対象上限数量は平成19(2007)砂糖年度に64万トンと定められました。しかし、砂糖消費量がその当時の214万トンから現在は172万トンへ、原料糖輸入量は当時の127万トンから現在は100万トンへ減少する中で、てん菜糖の交付金対象上限数量の64万トンは、減らされることなく据え置かれています。これでは、不均衡が生じるのは当然であります。

当会では、この不均衡による調整金収支の悪化が制度の崩壊をもたらすとして、交付金対象上限数量の見直しを長年にわたり要請して参りましたが、未だ実現しておりません。

制度の安定運営には、国内消費量に見合った国内産糖と輸入原料糖の適切なバランスが必須であることは明白であり、私はてん菜及びてん菜糖の計画生産と、国内消費量に連動したてん菜糖供給枠の設定、そして交付金対象上限数量の引き下げを改めて強く求めます。

コロナ禍という非常事態を乗り切るとともに、糖価調整制度の安定的な運営のため、今こそ、全ての砂糖関係者が等しく痛みを分かち合うという制度の基本に立ち返り、それぞれが力を尽くすべきであると強く訴えます。

政府・農林水産省におかれましても、コロナ禍の現状、そしてアフターコロナの未来を見据え、全ての関係者にとって公正・公平な制度の確立に向けた取り組みを切にお願い申し上げます。

当会としても、厳しい状況ではありますが、今後も調整金負担の責任を果たすとともに、3年目を迎えた「シュガーチャージ推進協議会」等、砂糖需要を下支えする活動にも関係者の皆様とともに引き続き取り組んでまいります。

私も、砂糖関係者の皆様の日々のご努力・ご苦労が無駄にならぬよう、この苦境を何とか乗り切るべく全力で取り組んでまいります。

引き続きのご理解・ご協力を何卒よろしくお願いいたします。

最後に、関係者の皆様のご発展とご多幸をお祈りするとともに、コロナ禍が一日も早く収束し、全ての方々に平穏な日常が訪れることを心から祈念申し上げて、新年のご挨拶と致します。

令和3年 元旦

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